50歳以上の方限定のユニークな劇団活動を紹介します。現在は星組、銀宴、空いろの3劇団で活動しています。それぞれタイプの違う練習を行い、個性ある公演活動を行っています。
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役柄の緊急性。

2018年7月20日 村上クラス 担当:梶川

 

三週間ぶりの講座です。

前回でセリフのスケッチが一区切りつきましたので、今日は以前に扱った姉妹の脚本を再び。

あらすじ。

お姉ちゃんが妹の服を勝手に着て佐藤さんに会うために外出しようとして、妹が返してと、姉がアイス買ってくるからと、いらないと言っているが、段々とアイスのグレードが上がって最後には快く妹が姉を送り出す。

前回は脚本はレシピであるという話をしましたが、今回は役柄の緊急性について。

ほかの言い方で行動の動機や目的というのが私にとっては聞きなれた感じかなと思いつつ。

緊急性だと、そこに事件性が内包されているように感じられ、役柄が動かざる得ない強さを感じます。

行動の動機と言ってしまうとその行動の結果に対してさかのぼって原因がなんだったかを後付で考えてる印象です。

緊急性となれば理由ではなくただ行動がそこにある印象。

あくまで印象なので、村上さんが示唆したいこととは違うかもしれませんが。

さておき、姉の緊急性は佐藤さんを待たせていること、妹の緊急性は服を姉に着られたくないということ。

物語の進行として以下のようなグラフが描けます。

上の軸が姉の緊急性が達成される側、下の軸が妹の緊急性が達成される側です。

なので姉は上に向かいたいという行動が導かれますし、妹は下に向かいたいという行動が導かれます。

物語の面白みとして軸が移動するところをどう描くかがポイントになります。

なのでまずは出かけようとする姉を明確に引き留めて、これはどうしたって出かけられないねという状況は作り出すことが肝要です。

この出かけられなさが明確であればあるほど、つまりは軸の間の落差があって、これは出かけられないだろうとみている側に思わせられればられるほど、出かけらるようになるのがとても劇的で面白いということです。

簡単に姉と妹の緊急性を佐藤さんを待たせていると服を着られたくないとしましたが、軸の距離を離すということだけを考えるなら、脚本には書かれていませんが、佐藤さんは長く入院していて、病院から急いできてくださいと連絡があり急がないと死に目に会えないということだと姉はかなりの緊急性ということになります。

これを出かけさせないという状況に持っていくのはかなり至難の業で、妹にとっての服への思い入れがかなり強いものにしないとなりません。

似通っていますが、大切な人の形見の服だとしたらどうでしょう。

お互いが相手の状況はわかりあっているから脚本のセリフとしては何も言わないのですが、演じる役者がそういう状況のつもりで演じ行動するとどうなるでしょう。

そもそもの脚本や演出が求めているものではないので、いくら落差があるからと言ってこの例えの緊急性が良いとは言えないのですが。

緊急性の扱い方によって同じ脚本でも全く違う作品として創作することが可能だということです。

その役柄の緊急性はなんですかという問いかけがこれから何度もされることでしょう。

都度つど、面白い緊急性を見つけられればと思います。

 

Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 村上クラス | 16:51 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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