50歳以上の方限定のユニークな劇団活動を紹介します。現在は星組と水組の2組に分かれて活動しています。それぞれタイプの違う練習を行い、個性ある公演活動を行っています。
今年最後の漫才稽古。


2017年12月20日 銀宴 担当:梶川

 

来週がお休みとなり、今日が年内最後の稽古となります。

そしてお休みの方もいるので今日も別脚本の稽古になります。

田辺さんの用意されたのは、どうやら漫才のやり取りを文字起こししたものようです。

中にどの漫才コンビのネタかがわかる方がいましたがイメージがついてしまうのでそれは公表せずで。

30分かけて読み合わせしつつセリフ覚え。

できれば読んでる感じから会話しているように見えるところまで。

そして発表です。

設定としては漫才ではなく、喫茶店なんかで親友の仲のいい二人が喋っているということで。

やり取りをスムーズにするとして、どの言葉に相手が反応しているのか見定めて、そのセリフは強めに発する。

もとが漫才として書かれているので、言葉のポイントが明確に書かれています。

漫才なり喫茶店なり(テーブルを挟んで椅子に座っています)で距離関係は限られているように思います。

が、限られた中でも触れ合えるくらい近くにも、少し離れることも、正面同士で正対することもできます。

限られた中での距離のとり方で見せ方は変わっています。

というわけで見せるということを意識して二人組に戻っての稽古です。

時間をかければペアごとの色合いが出てきます。

わかりやすいところでは漫才の度合いが強いか喫茶店感が強いか。

どちらがどうとかはないですが、この印象の違いがどこから来るかというのは興味深いです。

漫才にはやはり独特の喋り口調があるということなのでしょうね。

というわけで、最後に誰の漫才かを発表。

いとし・こいしさんの私の好物というネタでした。

実際に映像を見て、面白いです。

ゆっくりしたやり取りでも無駄な間が無く本当に面白い。

実は文字起こしをして脚本にすると、いううほど大したことを言っていない。

遠慮せず言うなら脚本は面白くないです。

ですが舞台にのせたときには面白くなる。

そこに役者の不思議があるという話でした。

年内最後にふさわしく笑って一年を締めくくりました。

それでは良いお年を。

 

 

Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 銀宴 | 15:32 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
多人数でテンポ矯正。

2017年12月13日 銀宴 担当:梶川

 

今日は全員参加ですので調理室に戻って稽古です。

脚本稽古ですから、公演稽古と同じように演出と役者の関係でシーン創作がなされます。

 

 

小道具も衣装としてエプロンを準備して。

まさに本番稽古さながらです。

8人の出演者が同じ舞台上で一つの物語をつむぐ光景は銀宴では珍しいなと感じます。

少人数と多人数では演技に求められるスキルが少し違います。

多人数が出ていても喋ってやり取りをしているのは実質少人数であればそれ少人数の芝居で。

話題に対していろんな人が口を挟んだり、話題自体の移り変わりも早かったり。

協働してテンポをつむがなければなりません。

いつもよりテンポが早くできているように感じます。

多人数ゆえに強制的にテンポを早くされているような。

テンポ矯正に多人数稽古は効果的かもしれません。

Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 銀宴 | 15:47 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
短い沈黙。

12月6日 銀宴 担当:梶川


今日はお休みがいるため別脚本の稽古です。

1ページ分の2人の女性の短いやり取りです。

田辺さんから脚本の説明があり、まずは前半一時間はペアに分かれて自主練習。

中間発表では脚本を外して演じます。

それぞれのチームがどのように創作したかをダイジェストに連続して発表します。

例えば入ってくる場所も違います。

演技を立ち上げる時に何をするかという自分の役柄だけでなく考えていきたいと。

ではそこに登場している役柄たちは何を目的にしてそこにいるのか。

何に切実なのか。

それがそのシーンでの役柄の行動の優先順位が見えてきます。

そして観客からの視点についても考慮していきます。

脚本に書かれていないこともたくさんありますが、脚本に書かれていること実現させなければ観客にはわかりません。

1人の女性が穴を掘るということを目的にしています。

その穴を掘るということをしっかり時間をとってからもう1人の女性が入ってこないとその目的が見えてこないと。

そして一番のポイントは脚本に書かれている短い沈黙。

この短い沈黙で女は地面を掘る手を止めます。

では最優先が掘ることであるにもかかわらず、どうすればここで手を止められるのか。

後半はそのことも含めて創作。

チームごとに話し合いの仕方、創作の仕方が違うのが見ていて興味深いです。

そして再度発表へ。

いろいろな選択がある中で、実際の公演の時にどう選んだかを伝えられました。

それが正解というわけではありませんが、どう流れていくのかという一例が見えてきました。

全体の中の1シーンなので、この1ページだけを渡されて演技を考えるというのはかなり困難な作業なのですが。

稽古としてはとても有意義でした。

また機会があれば同じようなワークがなされるかもしれません。


Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 銀宴 | 15:37 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
感情についての言及。

11月29日 銀宴 担当:梶川

 

調理室を舞台にしての演出稽古が続いております。

演出として動きや段取りを決めていくということが多くみられます。

脚本から動きや段取りを発見するときの演出家の視点を稽古しているといった感じです。

 

田辺さんの演出の特徴として、感情について言及しないということがあります。

そのときに役柄は怒っていますからとか、嬉しくなって笑ってくださいといったことは言われません。

笑ってくださいとは言うかもしれませんが、その時の感情がどうだからということではなく、相手の役柄にある反応や行動を起こさせるためといった根拠で演出されるます。

なぜ感情を問題にしないか。

まずは規定するための物差しがないということがあります。

例えば形容詞で演技の指示が出されたとして、形容詞に対するイメージは人それぞれ違います。

かわいいと言われて何をかわいいと感じるかどう感じるかは人それぞれです。

感情にも同じことが言えて、喜び方も怒り方も哀しみ方楽しみ方も人それぞれです。

まあ、感情をこの四つに集約するのもすごいことですが。

 

とともに感情は意識できた時点で感情ではなくなると思うのです。

日常であっても意識して笑うことだって泣くことだって怒ることだってできます。

できますがそれは感情ではなく思考であると、頭で処理されて出てくる反応だろうと。

日常ではそれでも即興で処理されているので問題はありませんが、演劇は事前に準備しているため感情らしさがどんどんなくなっていきます。

そこで、では感情とは何かということに立ち返ったとき、それは反射でしかないということに思い至ります。

頭で処理されることなく反射で現れてくる身体反応を感情と呼ぶのではないでしょうか。

役者さんが唯一鍛えなければならないのは反射神経だけではないか、そんな風にも思います(もちろん発声であるとかの具体的な身体技術を別に鍛えることは必要です)。

役柄の特徴というのも、裏設定とか何やらいろいろありますが、まずは何に反射的に反応しやすいのかというのをつかむことかなと思います。

世の中にはいろんな人がいて、いろんなことに反射で反応しています。

人によってはどうでもいいことに敏感に反射してしまう人もいます。

役者さんが反射神経を鍛えるというとき、それはいろいろなことに反射で反応できるようにすることではないでしょうか。

文系のようでいて、演劇は実は体育会系といわれる所以です。

 

 

 

Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 銀宴 | 15:52 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
結果から逆算して原因を作る。

11月22日 銀宴 担当:梶川

 

結婚式の調理を続けています。

メニューが決まり、いよいよ調理開始です。

ロールキャベツやホワイトシチューなどなどを作っているわけですが、メニューを作れなくなるアクシデントが起こります。

キャベツを千切りにしたり、牛乳を飲み干したり。

ではそのアクシデントという結果を導くにはどのような筋道がいるなか。

立ち位置や動きを整理していきます。

そのために調理室のどこにどんな調理器具があるのかも考えていきます。

人は過去にも未来にも行くことはできなくて、ただ今にしか存在することができません。

いわゆるタイムマシーンというやつがありますが、それでさえ未来にも過去にも行っていません。

まわりに広がる世界が未来や過去に変化しているかもしれませんが、自分は一定に進む時間の今という一点にいることは変わりありません。

未来や過去の世界に行くことと、海外に行くことには大きな違いはないのでしょう。

話が逸れているようで、何が言いたいかというと一定に進む世界を行ったり来たりを何度も繰り返して今という世界を現出させるのが演劇なのだなと。

としたうえで、結果を知りつつ知らないふりで原因からスタートする。

仕事においても目的を見据えてそこに至るための段取りを逆算して計画を立てるわけです。

だとしてもアクシデントなどで変更を余儀なくされることがしばしばで。

その都度修正して、でも常に前には進んでいかざる得ない。

演劇に関して計画を決めてしまえば、そこに向かって進んでいきます。

うまくいかなければ時間を巻き戻して、新たな段取りで進みなおすこともできます。

演劇というのは時間を表現する芸術だと言われる由縁でしょうか。

Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 銀宴 | 15:47 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
演出の思考。

11月15日 銀宴 担当:梶川

やっかいな楽園というテキストを使って基礎練習をしています。
タイトルで検索したところ脚本を見られるページを見つけました。

http://ogawa-shimai.com/library/

この作品の3場の調理室を。
田辺さんの脚本ではないわけで、作品への関わり方としては役者と演出で対等です。
田辺さん自身も脚本の解釈を同時におこなっていて。
演出は何を考えて脚本を立ち上げるのかを一緒に学んでいきます。
まずは話の切り替わりについて。
本筋とそれをそらすの繰り返しなのですが、どうすればしっかりそれるのか。
田辺さんが読み解いた解釈を丁寧に伝えられました。

銀宴で必要な演技スキルを向上させるため、田辺さんの頭の中をのぞいていきましょう。

Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 銀宴 | 15:18 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
8人が8人なりのマイペース

11月1日 銀宴 担当:久保田

 

今日はオムニバス形式のコメディ戯曲から一篇を取り出し、読み合わせをしました。

簡単に紹介すると、結婚式のパーティー料理作りを先生から丸投げされた料理教室の生徒たちが、

度重なるミスやアクシデントに見舞われながらドタバタと料理する、というお話です。

私もお休みの方の代わりに読んでいましたが、登場人物8人ともが異なるペースで物事を考えて動いているから面白いのかな、と思います。突然の事態に焦る人、自分の関心事しかやらない人、手が汚れるからやりたがらない人、手早く調理を進めていく人。そんな人達のズレが笑いを生むような気がしました。

 

次回稽古は再来週11月15日です。

Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 銀宴 | 17:15 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
目的と対立と結末と。

7月24日 星組 担当:梶川

 

前回、発声で嘘をつきました。

今週も嘘をつくわけですが、お題としてはお見合いの場で自分を良く見せようと嘘をつきます。

周りも「へえ、そうなんや」と反応しますが、信じたかどうかはその人それぞれで、その反応に合わせて動き立ち位置を変える。

例えば「実は私、38歳」、「へえ、そうなんやぁ」と近づいたり離れたり。

 

先週課題になった去り際別れ際のアクションを生み出すワークをします。

お話の筋があるので、そのお話を追いかけてしまってすぐに決まった終わりに向かっていってしまいます。

つまりは事前の考えに囚われてしまってその場を生きていない状態になる。

舞台上に脚本家はいらなくて、役者として演じることが求められます。

というわけでワークです。

ABCの三人がいます。

AはBに嘆願します。

Bはそれを拒否します。

Cは二人の仲裁役をします。

立ち位置を変える。

ABCの順番で基本一手ずつ相手の動きに合わせて動き立ち位置を変えていきます。

発展していってどんな終わりを迎えるのか、結末まで作ることを目指します。

 

脚本創作の段階で全ての筋を決めてしまうので、そこに向けての進む事を考えて段取り芝居になってしまいます。

ならばそれぞれの役柄の目的と対立理由だけを用意して、どんな結末に向かうかは立ち稽古をしながら見つけていくのが良さそうです。

見ている側からの視点をもつならば、思いもよらない展開が繰り広げられることの方が面白いわけです。

つまり先に結末がわかってしまうならば、退屈になっていきます。

例えばお金を拾った人とその持ち主がお金の所有権についてもめているというシーンだとします。

脚本としては拾った人が持っていくとなっているならば、逆に持ち主は絶対に持っていかせないと見ている側に思わせるアクションを強く演じる必要があります。

なんなら拾った方が返してしまうだろうと思ってしまうところから始めて、どう覆すか。

覆すためにはそれだけのエネルギーが必要で、エネルギーはアクションから生まれます。

面白さは最初の状態と覆ったあとの状態がどのように変化したのかということ。

その変化に落差があればあるほど面白いシーンになっていくということでしょう。

 

Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 銀宴 | 19:31 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
作為的な負荷。

7月19日 銀宴 担当:梶川

 

小屋入り直前、最後の稽古となりました。

スタッフさんも来られておりますが、通し稽古ではなくシーン稽古をしております。

月曜日の自主練習に田辺さんも参加せれて、その時にできなかったシーンの稽古となりました。

明日はスタッフさんの舞台設営、明後日の夜には公開ゲネプロです。

公開ゲネプロまでには役者さんの演技と音響や照明変化のタイミングを合わせる場当たりをおこないます。

何が言いたいかというと、シーン稽古によって新たな段取りやなんなら台詞の追加もあります。

稽古する時間はないわけでみなさん戦々恐々とされていますが、田辺さんは作為的に負荷をかけたのでは勘ぐっています。

あえて負荷をかけることで、新鮮なまま舞台に上がってもらうという狙いなのではということです。

ただ本当に作品を良くするための演出という可能性もありますが。

どちらであれ作品はまだまだ向上していきます。

 

Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 銀宴 | 15:17 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「裸足の教室、こだま降る廊下」パンフレット文章。

7月12日 銀宴 担当:梶川

 

4場の稽古のあとにスタッフ全員が揃いましての通し稽古になりました。

残り時間も限られていますが、細かいところを修正していきます。

セリフのやりとりをもう少しコンパクトにするとして、これまでは細切れにしてのその中での演技を考えてきましたが、作品全体から見たときの演技を考えていければということでした。

来週が最後の稽古になって翌日には劇場入り。

スタッフワークの準備に取り掛かっています。

その一環で田辺さんから当日パンフレット用のあいさつ文章をいただきました。

来場された方しか読めないのはもったいないなと思う文章で。

ここで掲載します。

下心としてはこの文章で興味を持ってもらってご来場につながればとか。

そもそものこのブログというのは興味を持ってもらうためだとか。

そんなことは横において、あいさつ文章です。

 

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 たしかにこの作品で語られる校舎の移転は、この作品が上演される劇場、30年あまりにわたって続いてきたアトリエ劇研という劇場が閉館することと重ね合わされます。学校の校舎にしろ劇場にしろ、長い時間そこにあってさまざまな人を受け入れてきた場所というのは、単なる無機質なコンクリート(あるいは木や石)の塊ではありません。住人を失った家があっという間にボロボロになるように、人との関わりで建築物も生きています。そうした点から、逆に、建築物がどのように生きてきたかを描くことで、その場所に生きる人間も描けるはずだと、わたしは舞台に出てくる人よりもその登場人物が立つ足元に焦点を当てることをよく考えます。人物の思想や感情よりも、その人が居合わせる場所や環境を描くということ。本作も同じような思いで創作しました。
 一方で、家を失うことだけで人生が終わってしまうわけではないように(もちろんそれは大きな損失ですが)、アトリエ劇研という劇場を失うことで演劇や舞台による表現をわたしたちはやめるわけではないという思いも新たにしています。遠くに見える新校舎はわたしたちにとってはまだ夢ですが、今回の作品を機会に次の一歩を進められればと思います。

脚本・演出 田辺剛

Posted by : アトリエ劇研シニア劇団 | 銀宴 | 17:24 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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